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6.コラムニスト・トイアンナ氏 X 恋愛結婚学研究所長・新上幸二

自己肯定感を上げるためにすべきこと


「恋をするためには、まず自分を好きになること」―――。
みなさんも、こんな一節を聞いたことがあるのではないでしょうか?
ひとくちに「自分を好きになる」と言っても、見た目や内面に、今すぐ自信を持てるようになることって、難しいですよね。
でも、自分に自信がないことはよくないとも感じている……

今回は人気コラムニスト・トイアンナさんにお越しいただいて「自己肯定感の上げ方」についてお話を伺いしました。
ご自身も「自己肯定感がとても低かった」と話すトイさん。
いったい、どんな方法で自己肯定感を上げてこられたのでしょうか?


いわゆる「ダメ男」を引き当ててきた過去


新上幸二氏(以下、新上):


恋愛相談をするうえで、自分の恋愛経験はとても重要だと思います。
トイさん自身、過去には「モラル・ハラスメント気質を持っていたり、DVをしたりする男性を引き当てる率が高かった」とのことですが、付き合った後で発覚したのか、付き合う前からわかっていたのでしょうか?

トイアンナ氏(以下、トイ):

モラハラとDVの原因ですが、全体的な傾向として「親に愛されていない経験」を幼少期に味わっている方に発症すると考えています。
私自身が「親から愛されていない」と思っていました。

同じような人を見つけると、なんとなく分かって、自然と引き寄せてしまうんです。

一緒に過ごしていると、相手から、いきなり「今日、気づいちゃったんだけど、実は(自分DVなんだ)」と言われて発覚することが多かったんです。

自己肯定感を高めるためにしたこと


トイ:そのとき、「私自身が“親から愛されていない”と思っているから、結局似たような相手を引き当てるんじゃないか」と思ったんです。
なので、自己肯定感をどうしかして上げる方法を考えたのです。

新上:具体的にはどんな方法だったのですか?

トイ:まず、同性のなかから自己肯定感がとても高い人を探します。
そのうえで、その人が普段とっている行動をトレースするのです。
大体、人間は外で取っている行動が内面に影響を及ぼしますから、
その自信満々に生きてる様子を、背格好だけでも真似していくと、なんとなく自信がついてきます。

新上:実際に真似てやってみる……それはなかなか普通にはできないことですね。

トイ:はい。最初はホントに些細なこともできませんでした。信じられないかもしれませんが、もともと、自分の好きな食べ物を自分で選べなかったんです。

新上:それは、たとえば……デートに行ったときなどですか?

トイいえ、一人のときでもです。たとえば、「今日の晩ごはん、何にしようかな?」と思ったとしますよね。
そのとき「彼って、豚肉が好きなんだった。じゃあこのタイミングで豚肉を使った料理のレシピを覚えておかないと……!」と考えていました。

新上:自分の食べたいもののためではなくて、彼のために「豚肉を使った料理のレシピを覚えるため」に作るんですね。

トイ:そうです。彼氏がいない時期であっても、「あ、そういえば○○ちゃんもうすぐお誕生日だったな。あの子の好みの食材、何だっけ……?」と考えていました。
しかも無自覚でそういう思考になっている。
もちろん無自覚だから、気づけませんでした。
私本人は、“ありのままに生きている”つもりなんですよね。
でもある日、自信満々な子の振る舞いを見て「あの子って、食べたいもの食べてるな……」と気づきました。
「ぜんぜん似合わない」って周りから言われてる服でも、“自分が好きだから”って買ってるな……とか。
でも、これに気づけると、1個ずつ矯正していけるんですよ。
「今日は絶対に好きなものしか食べないぞ」とか。
そうすると初めて「今日、食べたいものは何?」って問いかける瞬間が、自分の人生にできるんです。

新上:そのとき、自分自身が変わった、というポジティブな気はするんですか?

トイ:“恐怖”ですよね。やったことがないことなので……。
はじめて自転車に乗るようなものですよね。

新上:でも自分で矯正というか、気づくのってすごいと思います。

トイ:まあ……(ダメ男を)引き当て続けましたからね(笑)。


自己肯定感を他人に依存しないほうがいい


新上:モラハラ・DV男性を引き当て続けて、「あれ、おかしいぞ?」と気づいて、自分の中で直していった。その後、引き当てる人は変わりましたか?

トイ:変わったんですけど……なんていうんですかね、たとえるなら、生まれたときに自尊心が-500だったとしますよね。0が普通だったとして。
たぶん、“矯正”で引き上げられた自尊心は“-300”までぐらいなんですよ。

新上:なるほど、まだ0には届かないと。

トイ:


同じ失敗はしないんですけど、軽度の失敗をし続けるというか。
「またか! まだ階段はあったのか……!」という。

新上:では、まだ階段は登り切っていない感じですか?

トイ:そうですね、これは人生を通して学んでいくことなのかなって思っています。
私の読者さんも、私が書いたものを好きだということは、たぶん引き寄せ合ってしまっているんです。
だからこそ、早く私の本を捨てられるようにならないといけないんですけど……
その中でよく相談としていただくのが、「自分は大した人間ではない」というものがあります。
だいたい、そういうことを言うのは高学歴の方が多いですね。

新上:わかります。僕も東大生の相談を受けますが、彼ら彼女らが抱えている悩みは深いです。

トイ:自己評価の低い方が本当に多いですね。
「本当に女としてブスだし、この年まで結婚もできてないし……」と言う20代の方がいらっしゃいます。
「女性としての魅力もなければ仕事も頭打ちだ。結婚することによってそれを打ち消したい」というような悩みを聞きます。

新上:一種の思い込み、“自分フィルター”がかかってる気がしますね。

トイ:そうです。でも高学歴の女子に限らず、いろいろな方が同じことを言うんです。

新上:たしかに、「私は大したことない」とか「愛される資格がない」みたいなことを言う人は多いです。

トイ:一方で、それ(自己肯定感・価値観)を「結婚すればリセットできるんじゃないか」という願望がすごくある。結婚をする。
つまり、「一人の男性から人生を共にするようなオファーをもらえる私は、人間として価値があるのではないか」と考えるんです。

新上:

それは初耳ですね。
でも、恋愛をまともにしたことがない人が、結婚までのプロセスを一気に飛ばすのは難しいとも思います。あまり現実的ではないですよね。

トイ:はい。ただ一方で、それまでに恋の経験がなければないほど、夢を見る。
一発逆転に賭ける期待値と言いますか、一発逆転比率が上がっていくんです。
たとえば株取引なら、失敗しても働けば負債は返せます。
でも結婚は“続いてしまう”という最大のデメリットがある。
だから、わたしが本当に伝えたいのは「自己肯定感を“人に外注するのはやめよう”」という話なんです。

新上:自己肯定感の外注、とてもいいフレーズですね。

トイ: 仮に、“いま”最高にステキな彼がいたとしましょう。
非常にハイスペック(3高)で、性格も良く、親ウケ・友達ウケもいい。
男友達もいて、さらに酒癖も悪くなく喫煙もしない。そして誠実。

その彼が40年後、冷凍保存されたように同じ彼でいるかと言えば、それはわからないわけですよね。
その彼が務める会社が10年後に破綻しているかもしれないし、育児ノイローゼになっちゃってるかもしれない。
親とも絶縁してるかもしれない、突然ダメ男になってしまうかもしれない。
自己肯定感を外注すると、そのショックに耐えられないと思うんです。
なので、さっきもお話ししたように「自分が本当に好きな人生ってなに?」を本当にミクロなレベルから積み上げていくしかないんです。

新上:自己肯定感を積み上げるのに、近道はないということですね。

トイ:そうですね(笑)。
私も一歩ずつ積み重ねているので……!
まず「じぶんはこういう人間だ」と認めましょうと。
そのうえで、一つ一つ解決していくしかないと思います。
“身の丈”っていうのは、ある意味そこにあるんじゃないかと思います。

ご自身の恋愛遍歴も含め、赤裸々に語ってくれたトイアンナさん。
自己肯定感はまだ高くないとおっしゃっていましたが、同時に、「最初は真似から入る」「その場の役割を演じることもできる」とのこと。

だれしも急には変われないもの。
だからこそ、日々すこしずつ、自分に優しく厳しく、一歩ずつ。

その意識を持つだけで、より望んだ幸せに近づけるのかもしれませんね。

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